流体力学についての基礎を解説します。流体力学とは、「流れてる液体」に「作用する力」とかを考える学問です。
流れの種類
「流れ」には3種類あります。
1つ目は「層流」と言って、めっちゃゆっくり流れてる時の綺麗な流れの事を言います。
2つ目は「乱流」と言って、ぐっちゃぐちゃした、勢い良く流れてる流れの事を言います。
3つ目は層流と乱流の中間な状態のヤツです。
ちなみに世の中にある、ほとんどの流れは乱流です。
図示すると以下のようになります。(川の流れを俯瞰したようなもの)
管内の流れについて
管内を流れている流量は以下の式で表せます。
\(Q:体積流量[m^3/s] \)
\(A:管の断面積[m^2] \)
\( \bar{u}:平均流速[m/s]\)
\(D:管の内径[m] \)
花に水をやる際に、ホースで水をやるのをイメージしたらわかりやすいと思います。
また、「層流」「乱流」「中間くらい」の流れの状態を判別する方法として、流体力学では、レイノルズ数(Re)と呼ばれるものが定義されています。
\( \rho:密度[kg/m^3]\)
\( \mu:粘度[Pa・s]\)
\( \nu:動粘度[m^3/s]\)
以下の閾値で判別できます。
(レイノルズ数に単位はありません(無次元数という))
また、式中の「動粘度」というのは「流体の動きにくさを表す指標」になります。
「粘度」とは違います。
例:丸い風船とパチンコ玉を用意して、両方の表面にグリセリンを塗りたくったとします。この時、これらの「粘度」は同じです。
ところがこれらを転がしてみると、パチンコ玉はそこそこ転がりますが、風船は、地面にくっついて動きません。
この時、パチンコ玉の「動粘度」は大きいですが、風船の「動粘度」は小さいと言えます。
動粘度は\( \displaystyle\nu=\frac{\mu}{\rho}で\)で表せます。
つまり、この式の通り、重い物ほど「動粘度」は小さくなります。
また、このレイノルズの式では、管の内径\(D\)は、基本的に管の断面が円形のものを想定しますが、四角形等の場合、相当直径\(D_e\)というもので代替できます。(ブロワーの風量が云々という問題で使ったりします)
連続の式
連続の式と言って、流体における質量保存の法則を表した式です。
$$ Q=A\bar{u}=\frac{\pi D^2}{4}\bar{u} $$
エネルギー保存則を流体(液体・気体)の流れに適用したもの。非圧縮性の液体のみならず、 圧縮性のガスを含む流体におけるエネルギー全体の保存則を広く表すことができる。
$$ \frac{\rho_1\bar{u_1}^2}{2}+ \rho_1gh_1+p_1=\frac{\rho_2\bar{u_2}^2}{2}+ \rho_1gh_2+p2$$